図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

木曽町図書館(長野県)

恵那を出て、木曽川とJR中央本線に沿って東に進み、長野県に。
木曽路では一番大きそうな町、木曽福島に図書館があるようなので、行ってみます。
国道19号線から外れ、坂を下って町に入っていくと、
JR線は断崖絶壁の上、その下に木曽川沿いに町が伸びる不思議な光景。

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崖の上が木曽福島駅

古い町並みが続き、観光客もちらほらと見られます。
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町の北の外れ、やはりJRの崖下に図書館がありました。
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美しいデザイン。只者では無いことが一目で分かります。

図書館だけでなく、ホールや会議室の入る複合施設。
図書館があるのはこちら、右サイドでした。
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中に祭の屋台が飾られていますが、その前の石碑をよく見ると、ここが福島宿本陣跡、とのこと。
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そんな由緒ある場所に建っているとは。凝ったデザインも頷けます。

図書館に入るといきなり、島﨑藤村、山、林業、味噌、醸造などのご当地資料の棚に囲まれます。
更に中に入ると、木の香りがしてくるような新築感。
床は木のタイルで、本棚の側板も木。
地場の産品を活かして造られたのでしょう。

新しい本棚が並ぶ様は、家具屋さんのよう。
置かれている本も、開館に合わせて集めたのか、新しいものばかり。

大きいとは言えませんが、一通りの本が揃っています。
奥にはラノベ、マンガのコーナーがありました。
背表紙からはどちらか区別がつきません。

CDは極めて少なく、百枚以下。落語、童謡などが中心です。
DVDは映画もあり、千には満たない数ですが、そこそこ置いています。

カウンターの傍には、サイン色紙が飾られていますが、誰のものか分かりませんでした。。

雑誌コーナーには、円盤のような形のソファ。
その横には喫茶店、「としょカフェ」が。
時間があればゆっくりしていきたくなる空間です。

コンピュータ関係の本も新しく、質もまあまあ。
図書館にありがちな、Windows7など時代遅れの本が並ぶことはありません。

「木曽の本」コーナーに置かれた本も、古そうに見えてやはり新しいものでした。
郷土資料は寄贈を受け付ける、と書かれていました。

旅行書も揃っていますが、
地球の歩き方」「るるぶ」「まっぷる」などの定番商品はありませんでした。

この時は大相撲九州場所の最中。
相撲の本を集めたコーナーに、今場所好調な郷土力士、御嶽海の星取表が掲げられていました。

開館は2017年。”木曽郡初の図書館”だそうで、お洒落な図書館を紹介する本にも、しばしば登場しているようです。
開館時の蔵書数は4万冊とのこと。現在はもっと増えていると思われます。

せっかくなので、少し町を散策。
随所に趣ある町並みが見られますが、坂を上った所にある上ノ段地区には、特に宿場町の風情が残っています。
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これまで、国道19号を通ったことは何度もありましたが、この町に下りたのは初めて。
こんな魅力的な町が潜んでいたとは、知りませんでした。
木曽路では、と言うか全国的に馬籠、妻籠は有名ですが、先ほどの大井宿と言い、ここと言い、他にも風情ある宿場町が幾つもあります。

木曽町図書館