図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

五島市立図書館(長崎県)

奈留島を後に、五島列島最大の町、福江の港に到着。

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奈留ー福江間のフェリーオーシャン

港からすぐの所にある福江城址の中に、お城のような図書館があります。

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五島市立図書館

福江には二泊するので、この日は疲れもあり、外観を見るだけで宿に向かいました。
この時中を見ておけば、、と後で後悔しましたが。

翌日は一日雨。
レンタカーで、五島では普及している電気自動車を借りました。
途中で電気が切れたらレッカー呼ぶのに1万円以上だとか、雨の日は曇り止めに電気を使うので不利だとか、前日に続いて、店の人に散々脅されましたが、電気自動車の運転体験をしてみたかったので、EVレンタルを強行。
時計回りの島内一周に出発。

南西端の、島山島に来ました。鹿がいるはずなのですが、全く見えず。

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電気自動車で島山島

島の対岸にある、大アコウ。
木の根が神社の鳥居のようになっています。訪れる人は少なそうな、穴場スポット。
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続いて、大瀬崎灯台
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このロケーションは、今まで見たあらゆる灯台の中でも最高かも。
駐車場から徒歩で数十分ですが、歩いた甲斐がありました。

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灯台からの眺め

冬の雨の平日、他に歩いている人がいるとは思いませんでしたが、中年女性に一人遭遇。
帰り道に車道を歩いている姿を見かけたので、下まで送ってあげたら、お礼に昼食をご馳走に。
その方も筋金入りの旅好きのようで、色々旅の話を聞けました。

井持浦協会を見てから、次へ。
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福江島から更に船で渡る、嵯峨島にも渡りたかったのですが、到底時間が無くなってしまい、断念。
未練がましく船着場を見に来ましたが、何も無くて分かり辛い所です。
またいつか、来る日に備えての予習と思っておこう。。
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魚藍観音展望所からは、美しい砂浜を遠望。
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充電設備のある、道の駅遣唐使ふるさと館に無事着きました。

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道の駅からの眺め

先客がいたので、しばらく待った後、30分の急速充電。
結局充電は、この1回で済みました。
トラブルを避けるための親切心でしょうが、昨日と言い今日と言い、店の人の話はちょっと大袈裟な気もします。
急速充電器は1台しかないので、観光シーズンだと待ち行列が出来るかもしれません。

充電が終わっても目盛りがフルにはなりませんでしたが、残りの行程は半分以下なので、気にせず出発。
三井楽教会。中米風の壁画もある、近代的な所でした。
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打折、楠原、水ノ浦と教会を慌ただしく回り、

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楠原教会

堂崎教会で日が暮れてしまいました。資料館もありますが、当然もう閉まっています。
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その先にも教会がありますが、断念。

堂崎が最後と思ったら、町への途中にも教会が。浦頭教会はクリスマスのイルミネーションで彩られていました。
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早めに町に戻り、6時まで開いている図書館に行くつもりでしたが、この日は間に合わず。

福江3日目。
この日、長崎に帰る船は、午後4時50分発のフェリー。
所要1.5時間で7千円の高速船と、3時間超で3千円のフェリーがあり、どちらにするか迷っていたのですが、この日は雪も降るかという悪天候の予報。
早々に高速船は欠航が決まったようで、選択の余地は無くなりました。

午前中は久賀島を訪問。
久賀島については別の記事にしました。

昼に福江島に戻って昼食を摂り、ようやく図書館へ。
三日あると思って油断していたら、行く時間が無くなってしまいそうで不安でしたが、伊豆大島の悲劇の二の舞は避けられました。

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福江城跡。左は観光歴史資料館、右が図書館

入ると、畳敷きの休憩スペースがあり、その上に令和5年4月開館予定の新図書館の模型がありました。
一階には、資料はあまり置いていません。
雑誌が十数誌。
CD、DVDもありますが、合わせて200枚も無い程度。
片隅には広報誌、新聞切り抜き、行政資料が置かれていります。

二階へ上がります。階段の壁には、子供の絵の縮小コピーが貼ってありました。
新図書館の完成予定図も。今風の、お洒落で綺麗なものです。
新しい図書館も見てみたいですが、このお城型の図書館が無くなるのは、かなり惜しい気がします。

二階は右が児童書、左が一般書。
雑誌が50誌ほどありました。

漫画はそこそこあり、特に文庫版が多め。
窓際に置かれた、厚紙で作った手作り本箱に収められています。

奈留島の図書室と同様、ここの本にも、天の部分に入荷年月を示す数字の判が押されています。
60年代の「世界の美術館」シリーズなどの古い本も置いていますが、このくらい古いものには判はありませんでした。

郷土資料のコーナーは充実。
ここにも漫画があり、郷土作家として「ばらかもん」「盤上のポラリス」などが置かれています。
長崎が出てくる「おーい竜馬」「第九の波濤」などもありました。
島旅、離島全般の本も豊富。
昔の学校の出席簿のようなファイルもあります。
中は、原稿用紙や手書き文書のコピー、本のコピーなどの資料でした。

コンピュータの本も新しい本も含め、そこそこあります。

三階は学習室、内海文庫。
狭いピッチに並ぶスチール棚に、本が詰め込まれ、古本屋のよう。
ジャンルも色々で、文庫本も漫画も古い文学全集も児童書も、何でもあります。
未整理の倉庫のようですが、ここの本も、分類ラベルに数字の判子はちゃんとあり、5年前くらいの比較的新しい本もありました。
寄贈されたけど、整理が追いついていない本なのでしょうか。

蔵書数は約20万冊。
ユニークなお城型の図書館は、30年前の1991年開館とのこと。どうやら以前はホテルだったようです。

隣の五島観光歴史資料館を見学後、武家屋敷街へ。
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その中にある、山本二三美術館を見学。
どんな人かも知らず、深く考えずに観光歴史資料館とのセット入場券を買ったのですが、ここは面白い所でした。
山本氏は五島出身で、ジブリ映画や「時をかける少女」に参加したアニメ美術監督。映画監督もしています。

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アトリエのセット

美術館自体も、江戸時代から現存する武家屋敷。

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美術館の中庭

最後、港に向かう途上で、まさかの雪が!
12月半ばの長崎で雪に遭うとは、かなりのレア体験でしょう。

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雪は写りませんでしたが、、雪の降りしきる福江城の堀

飛行機や高速船は欠航する中、フェリーは時間通り出航。
無事、3日ぶりに本土に戻りました。

五島市立図書館 – 長崎県五島市立図書館の公式ウェブサイトです。