図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

大船渡市立図書館(岩手県)

旅の二日目は、朝6時に宮古市のホテルを出て、再び三陸鉄道で南下。
前日は車内が混んでいて、ろくに写真が撮れませんでしたが、この日は海側の窓際の席に座れたので撮り放題。
防波堤が造られ、海が近くても見えないという所が多くあります。

終点の盛駅に到着しました。所在地は大船渡市です。
大船渡線との乗換駅ですが、大船渡線の線路は撤去され、専用道路を走るバス、BRTに転換されています。

駅舎は、三陸鉄道のそれとJRのそれが、仲良く並んでいます。

まずは、駅で津波の際の避難場所として案内されていた、天神山公園へ。徒歩15分とのこと。

神社の鳥居の左に寺、右に教会という光景が。長崎の平戸島を思い出させます。

公園に行くには、急な階段と緩い坂がありました。
階段の方を選びましたが、これはきつい。登っている途中で地震が来たら、、と怖くなります。

階段を上り切ると、神社と公園があります。紅葉が綺麗。

国道沿いに南に進むと、図書館があります。

リアスホール

リアスホールなる愛称の付いた、市民文化会館と一体の立派な施設です。

図書館は二階です。
大船渡と言えば、今年話題になったことがあったな、と思っていると、、やはりありました!
4月に完全試合を達成した、大船渡高校出身、佐々木朗希。

ユニフォームや新聞記事が展示されていました。

その先に図書館の入口がありました。

入ると左手にカウンターがあります。
通路が突き当たりで右に曲がっているように見えたので、L字型なのかと思ったら、左にも細い通路があったのでT字型なのかと思ったら、右折後は下りスロープになって更に二度曲がると入ってきた道と立体交差、T字路の交差点に戻るという、複雑な構造と判明。
通路の両脇は、常に本棚。
これは凄い!只者ではありません。
同じ東北地方だと、由利本荘市の図書館を思い出します。
館内撮影について聞いてみると、本の内容と人が写らなければOKとのこと。あっさり許可証を借りられました。
日曜日の開館(9時)間もなくのことだったので、人が少なかったのは幸いでした。

改めて回り直してみます。

スロープになった通路

右に折れた後の突き当たりが、眺めの良い新聞雑誌コーナー。

雑誌コーナー

その隣は漫画、更に隣は文庫本。ともに豊富です。

文庫本コーナー

入口通路の下辺りが、郷土資料コーナー。たっぷりと資料があります。

全体的に豊富な蔵書ですが、旅行ガイド、コンピュータの本は少なめ。
特に「地球の歩き方」は僅か数冊でした。時間が無かったので見落としたのかもしれませんが。

そしてカウンターの左側にあるのが、東日本大震災関連資料のコーナー。
前日訪れた宮古市立図書館に引けを取らない、資料の充実ぶりでした。

次の電車までの時間があまり無かったので、慌ただしく写真を撮って去ることになってしまいましたが、本来ならもっとゆっくりしていきたい、実に魅力的な図書館でした。

蔵書数は約15万冊。
ピカピカなので、震災後に造られたのかと思ったら、開館は震災前の2008年とのこと。高台にあるので、津波被害は逃れたようです。
実はこの町には震災から1年経たない頃に訪れたことがあるのですが、高台部は何事も無かったかのように町が残っているのに、低地部は跡形も無くなっているという姿に、強烈な衝撃を受けました。
空地だらけの町には、その爪痕が今も色濃く残っています。

帰りは、あわよくば大船渡線BRTに1駅分だけでも乗ろうと思っていたのですが、発車時刻に間に合わず。
結局歩いて盛駅に戻りました。

その後は再び三陸鉄道で折り返し、釜石でJR釜石線に、新花巻で新幹線に乗り換えます。
釜石線と新幹線は、一旦外に出て結構歩いて乗り換えるという不便さで、駅舎も同じ駅と思えない落差。成田空港第三ターミナルのよう。

左が新幹線駅、正面が花巻線駅

花巻と言えば、今年"も"話題になったことがあったな、と思っていると、、やはりありました!
投打二刀流で大活躍の、花巻東高校出身、大谷翔平

MVP受賞、というのは去年の話。今年はどうなるでしょうか。
先輩の菊池雄星選手も一緒に写っています。

大船渡市立図書館