図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

川越市立中央図書館 [2](埼玉県)

桜の咲き始めた川越の街に、観光にやって来ました。
コロナの影響で川越まつりも2年連続で中止となり、そもそも地元なので、観光で来ることは滅多に無いのですが、大阪から甥っ子が遊びに来たのを機に、久々に観光客として来訪。
町外れの観光駐車場に車を停め、まずは川越のシンボル、時の鐘へ。

まん延防止重点措置期間も明け、菓子屋横丁も賑わっています。

数日前に開花したばかりと思われますが、蓮馨寺の桜は早くも見頃でした。

川越の桜の名所と言えば、喜多院。こちらは見頃はもう少し先のようでした。

境内の五百羅漢は既に拝観時間を過ぎていましたが、外から覗くことは出来ました。

ちなみに、この日の夜、喜多院のすぐ近くの中院の桜がテレビ中継されていました。
どうせならこちらを見ておけば良かった、と後悔。

甥っ子は時の鐘のライトアップを見てから帰るとのことなので、一足先に帰ることに。折角なので、川越の中央図書館に急遽寄ることにしました。
ここは、当ブログの最初に登場させた、記念すべき図書館。
しかし、今読み返すと不満足な内容で、いつかまた書かねば、と思っていました。

時の鐘と喜多院の中間辺りにありますが、あまり観光客は通らない一角に、ひっそりと建っています。

一階の開架の図書室は、大きな壁画が貫禄を見せますが、圧倒的蔵書数というわけでも無く、まあ普通と言えば普通。
しかし以前書いた通り、閉架の蔵書は相当なものと思われます。

二階の参考資料、郷土資料室はなかなか壮観。
この時は、「中世の川越」なる企画展をやっていました。
今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に因んだ古書が、ガラスケースの中に展示されていました。「川越太郎重頼伝」「源平盛衰記」「北条盛衰記」「鎌倉實記」等々、主に江戸時代の書物。

郷土資料には特に力を入れているそうで、再入手困難な貴重な資料が多数あるので取り扱いに注意してください、との掲示が。
川越に限らず、県内全体を対象にした膨大な資料は、郡市別に分類されています。
深谷市の図書館にあった、昨年の大河の主人公「澁澤栄一傳記資料」がここにもありました。
30年以上前の、平成元年の大河「春日局」に関する本も。家康ゆかりの喜多院には、江戸城春日局の部屋が移築されているとのことです。
五百羅漢の写真集も何冊かありました。
古い本が多い中、しっかりアップデートもされているようで、「川越の書生さん」なる漫画も置いていました。

地元の記事などを集めた、膨大な新聞切り抜きも保管されています。

三階は読書室。
会議室も、臨時の読書室に変わっていました。

歴史ある町に相応しい、歴史ある図書館。
その歴史を紐解くと、大正5年に私設図書館として開館、翌年町立図書館に変更、現在の施設は昭和59(1984)年の建立だそうです。
特に古い本を探していると、近隣ではここの閉架書庫にしか置いていないということが、とにかく良くあります。
この日も、そんな本を何冊か借りて帰りました。

施設案内 – 川越市立図書館