図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

半田市立図書館(愛知県)

土曜日の夜から半田に滞在。日曜日は自由時間は無いはずだったのですが、予想外に仕事が早く片づき、夕方から自由の身に。
町の中心、名鉄知多半田駅の近くのホテルで自転車を借りました。

名鉄知多半田駅

駅から西に進むと、登り坂。その天辺は、雁宿公園。
展望台から街と、河口なのか海なのが分からない水辺が一望。

坂を下って、やや南に行くと、図書館と博物館があります。

翌日月曜はフリーなのですが、月曜は休館日なので訪問は諦めていた場所。奇跡的な幸運に恵まれました。

駐輪場には謎の石の円盤が。

窯業原料の粉砕機の部品のようです。

まずは、先に閉まりそうな予感がする博物館へ。
無料にしては、なかなか広くて充実しています。
一階では半田の歴史がおさらい。

祭の山車も展示されています。

二階は酢造り、酒造りについての展示。

博物館の二階と図書館の二階が繋がっていました。
図書館側にあったのは、視聴覚資料室。
新着のDVDが一面に並んでいます。貸出中の札が巻かれているものも。
映画、アニメが多く、アニメは「ふしぎな島のフローネ」「ニルスの不思議な旅」など、随分古い作品が目立ちます。
映画の方もよく見ると、「てなもんや三度笠」、森繁久彌の「だいこんの花」など、これまたかなり古い作品が。
CDは目録のみ。数はかなり多く、古いロックなどが充実していそう。

黒い大きな袋が棚に並んでいます。
何かと思えば、複製絵画。これも貸し出ししています。
その数百枚以上。最初に絵画の貸出を見たのは清瀬駅前、その後も何箇所かで見かけましたが、ここが最大規模かも。

階段を降りると、文庫、東洋文庫、法規、辞典類、郷土資料などに囲まれた閲覧スペース。
分野別に分けられた本の他、郷土作家として澤田ふじ子新美南吉小栗風葉などが紹介されていました。
新美南吉は今年生誕110周年。安城市の図書館でも大きく取り上げられていましたが、ここ半田が故郷。

その前には、私がいつもチェックする、旅行ガイド、コンピュータ関連の本が。どちらもそれなりの品揃え。
隣は非核平和コーナー。

本来の入口の脇にカウンターがあり、その前は暮らしのコーナー、大活字本、新着図書など。
児童書の棚の上には、南吉の代表作「ごんぎつね」などの縫いぐるみが。

カウンターの前の辺りは吹き抜け。
壁は外観同様、レンガ調です。

児童書は、低学年向きの本には識別用のシールが貼ってありました。

背表紙のラベルには、分類の先頭の数字が大きく記されています。
福島市の図書館にもあった手法です。
文芸書にはなぜか数字が無い、と思ったら海外文学には9の字が。
文庫本も海外は別置き、国内は単行本と同じ並び、と謎の差があります。

雑誌は奥の窓際にありました。130誌ほど。
大活字本が入口付近で雑誌が奥とは。本の配置が少々ユニーク。

開館は1984年。蔵書数は約39.3万冊と、なかなか立派な数です。

ロビー

図書館の向かいには、関連施設かと思うデザインのカフェがありますが、エントランスにもカフェがありました。

翌月曜日は終日フリー。また自転車を借り、市内を探索。
ホテルの向いには、レトロな洋館が。旧中埜家住宅。

JR半田駅は、名鉄と比べるとかなり寂しげ。高架工事中なのか仮設駅舎です。

JR半田駅

駅前には鉄道資料館がありますが、月2回しか開いていないという幻ぶり。当然月曜日のこの日は開いていません。
脇にはSLが展示されていました。

半田運河の方にやってきました。

ミツカンの本社と、ミュージアムがあります。ここは月曜日も開いているはずだったのですが、改装のため長期休館中でした。
運河の周りには、レトロな家並みがあります。
旧中埜半六邸の庭は、無料公開。

その裏には、國盛酒の文化館。こちらも無料。

酒造りの工程が学べます。

酒の試飲もさせてもらえるのですが、あいにくこの後は車を運転したいので辞退。

最後は、半田赤レンガ建物。元ビール工場のようで、「カブトビール」の大きな看板が。

壁面には、機銃掃射の跡が。戦争遺構でもあります。

この町の見どころは、いずれもミツカン創業家の中埜家が絡んでいます。国盛、カブトビールも、やはり中埜家のもの。
その影響力の大きさに、少々怖ささえ覚えました。

半田市/利用案内