図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

朝霞市立図書館本館(埼玉県)

近くに食事に来たついでに、
先月来たのに入れなかった朝霞市の図書館を訪れました。

f:id:n344sj:20200827221053j:plain

先月は、コロナ対策で時短営業になっているのを知らずに、閉館後の5時過ぎに来てしまったので、
この日は万全を期して3時台に到着。
しかし今は通常営業に戻り、午後7時までとなっていました。

ここに入ったのは、約10年ぶり2度目。
まず目に入ったのは、リサイクル本のコーナー。
結構な数の本が置いてありました。

中央は、八角形に天井が高くなっており、その天井からは自然光が差し込みます。
その下は、ソファの置かれた閲覧スペース。
中心に新聞が置かれ、その周りは、視聴覚資料の棚と雑誌のラックで囲まれています。

目に付いた雑誌を取って、頁をめくりながら寛ぐには良い構造ですが、
ラックの裏側にも並ぶその種類はかなり多く、200誌ほどはありそう。
珍しいものとして、ANAの機内誌「翼の王国」が置いてありました。
非売品だと思いますが、どうやって仕入れているのでしょうか。
と思ったら、その傍には何と、日本トランスオーシャン航空の機内誌「Coralway」まで!
他にも航空関係の雑誌は、
航空ファン」「エアライン」「航空情報」と揃い、ついでに「ラジコンマガジン」まで。
鉄道関係も、「鉄道ジャーナル」「鉄道ファン」「鉄道ピクトリアル」「Rail Magazine」と、
見事に揃っています。
時刻表もJTBのものだけでなく、「東武」「西武」のものまで!

その代わり、バックナンバーはラックの下の方に少し置いているだけで、
基本は閉架のようです。

DVDは少なめですが、CDはそこそこ揃っています。
ただし館内の視聴席はコロナ対策で使用不可。
LDの棚もあるのですが、空っぽでした。
LDは貸出は出来ず館内視聴のみということなので、一時的に撤去したのでしょうか。

内装は、和のテイストが感じられます。
壁には丸い窓が空けられていたり、
障子風の仕切りが吊り下げられていたり、どこか茶室風です。

館内には学習席が多数設けられているのですが、多くがコロナ対策で封鎖。
グループ学習用のグループコーナー、児童書の方にはおはなし室もあったのですが、
これらも封鎖されていました。

全体的に、どこを見ても本の数は充実しています。
私が良くチェックする、旅行、語学、コンピュータの3ジャンルも、どれも十分な品揃え。
語学書の所には、マヤ文字や、ヒエログリフの解説本までもが何冊も置いてありました。

奥の方は、郷土行政資料コーナーになっていました。
ここもなかなか立派な蔵書。
朝霞市関連の新聞スクラップが、80年代から置いてあります。
スクラップ前の最近の記事が貼られた掲示板もあり、
市内の新型コロナの感染事例まで掲示されていました。

文庫本も多いです。
文庫本コーナーにあるのは小説類のようで、
エッセイ類は単行本と同じ棚に並んでいました。

洋書も充実しています。
「Vogue」「Esquire」などのファッション誌の原語版から、
「大衆電影」なる中国の映画雑誌も。

さて、朝霞市と言えば、
主に80年代に活躍した歌手で、惜しまれながら若くして亡くなってしまうという共通点を持つ、
本田美奈子.尾崎豊の出身地と記憶していました。
どこかに特集コーナーのようなものがあるかと思ったのですが、見当たりません。
音楽書の方に何か関連本があるかな、と見たのですが、それも特にありませんでした。
CDの棚を見ると、本田さんのCDは4枚。これは意識的に集めていそうな数です。
尾崎さんの方は、置いてあるのは1枚だけでした。

ふと、郷土資料の方に何かあるかも、と思いつき、行ってみると、やはりありました。
尾崎の本は、父親の書いたエッセイ、詩集など、実に10冊ほども。
ちなみに尾崎の父、健一氏は、この近くの朝霞駐屯地に勤務していたそうです。
本田さんの本も1冊ありました。

ティーンズコーナーには、バンドスコアがずらりと揃っているのですが、
ここにももちろん、尾崎がありました。
それにしても、なぜバンドスコアはテーィンズコーナーに?
中年男はバンドを始めてはいけないのでしょうか。。

漫画も、多いとは言えませんが、そこそこありました。
スラムダンク」「のだめカンタービレ」「三国志」「AKIRA」等々。
文庫版では、懐かしの「めぞん一刻」も。


この図書館、1987年開館で、蔵書数は約36万冊とのこと。
デザイン性あふれる内装、機能性の高いレイアウト、どこを取っても豊富な蔵書、
このエリアでは屈指の、高ポイントを与えたくなる図書館でした。

東武東上線の朝霞駅からは、徒歩10分足らずの近さですが、周囲は緑に溢れています。
特に、駅と反対側の川越街道の方から朝霞中央公園、野球場、陸上競技場などを通ってくる道は、
まるで森の中のよう。
f:id:n344sj:20200827221207j:plain
ちなみに、この道の元を辿っていくと、行き着く先は自衛隊朝霞駐屯地。時折り軍用車も通ります。

東に向かって坂道を下り、徒歩数分の所には、広沢の池なる湧泉がありました。
小さな池ですが市指定史跡とされ、魚が豊富で、渡り鳥も多く訪れるとのこと。

f:id:n344sj:20200827220748j:plain
広沢の池

朝霞の街で、自然と文化を満喫する一日。悪くありません。

ただ、それにしても暑い一日でした。
先週の予報では、今週は暑さが和らぐはずだったのですが、、まだまだこんな日が続きそうです。

各館案内 | 朝霞市立図書館