図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

中津市立小幡記念図書館(大分県)

船で四国に渡るため、小倉から別府に向かいます。
すっかり日が暮れましたが、中津駅で途中下車。
福沢諭吉を生んだ町です。駅の中に諭吉紹介コーナーがありました。

そして駅前には諭吉像。

この街には、夜7時まで開いている図書館があるようなので、行ってみます。

駅から西へ、アーケードの商店街を通ります。それにしても西日本にはアーケードが多い。

アーケードが終わったと思ったら、少し先に更に古いアーケード街を発見。
夜なのでお店は全く開いていません。昼間も開いているのか不明ですが。

更に進むと、古い町並みが現れました。

この辺りを右折し北に進むと、図書館が現れました。

入館してほどなく、蛍の光が流れ始めてしまいました。急いで見学。
本棚は、壁に対して斜めに立ち並んでいます。

中津ゆかりの人コーナーには、松下竜一福永光司、広池千九郎、横松宗といった人々が紹介されています。
存じ上げない名前ばかりでしたが、それぞれ作家、哲学者、教育者、教育者とのこと。
田原淳なる病理学者の本も。
学問の盛んな土地柄が感じられます。
もちろん福沢諭吉の本も。二百冊ほどはあります。

さて、館名になっている小幡とは誰なのかというと、小幡篤次郎。
元中津藩士で、政治家、教育者。諭吉の後に第三代慶應義塾長も務めたとか。
彼が旧宅と蔵書を寄付したのがこの図書館の始まりのようで、写真や俳句が紹介されていました。

郷土資料コーナーには、同じ大分県佐伯の図書館で知った、野上彌生子の本がここにも多数ありました。
黒田官兵衛文庫なる棚もあります。あまりイメージがありませんでしたが、晩年は中津藩主だったようです。

館内はL字型で、右に折れた先は普通に棚が水平に並んでいます。
畳コーナーがありますが、コロナ対策のため使用できず。

視聴覚資料は少なめ。
コンピュータの本も少なめです。

岩波文庫中公新書などの硬い本の専用棚があるのは、如何にも多くの学者を排出した中津らしいところ。

二階は閲覧室のみ。
入口には小幡氏の胸像もありました。

現在の施設は1993年からですが、百年以上前から小幡記念図書館を名乗っているという、歴史ある図書館です。
蔵書数は約23万冊。

町中は真っ暗ですが、少し散策。
北に進んで行くと、中津城があります。暗い中、何とか写真は撮れました。

更に先には諭吉の旧居もあるみたいですが、この時間だし、もう疲れたので断念。
最近は諭吉より、鶏からあげの町として有名になった中津。
からあげ店もポツポツとあるので、買食いして帰りました。

中津駅から再び電車に揺られ、別府で下車。
別府観光港まで歩き、八幡浜行きのフェリーに乗ります。
乗船してください、のアナウンスのみで、案内する人が誰もいないので戸惑いましたが、自己判断でそれらしき所から乗船。

券売所にはVISAのシールが貼っているのに、現金払いのみと言われたり。
船内サービスは良いのですが、地上サービスはいまひとつでした。

各館のご案内とアクセス|小幡記念図書館