図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

いわき市立いわき総合図書館(福島県)

続いて訪れたのは、白水阿弥陀堂
昨年、台風による浸水がニュースになっていましたが、復活したようです。
しかし、冬季は閉門が15時半。ほとんど残り時間が無かったので、拝観は断念。外から観るだけに留めました。

代わりに、お隣の白水常盤神社に参拝。

続いて、町の中心部を通り過ぎ、山沿いの回廊美術館へ。
しかし、駐車場に着きましたが、周りには丘陵が広がるのみ。どこに向かって良いか分かりません。
少し上ってみると、吊り橋がありました。

更に上に行くと、丘の頂上には芸術作品がありました。

しかし、この野っ原が美術館?と思っていたら、美術館への案内標識を発見。
延々と山を下ってから、川沿いに進んでいくと、ありました。
1kmは余計に山歩きをしてしまいましたが、自然の中で雄大な眺望を楽しめ、決して無駄ではなかった、、と思いたい。

入場料は取っていませんが、寸志を入れる箱がありました。

個人と協力者で運営しているようで、ツリーハウスがあったりと、遊び心に溢れています。
屋外の回廊に展示されているのは、地元の写真と子供の絵。
一番奥にあったのは、映えスポットとして有名らしい、天空のブランコ。

旅の最後は、前夜に泊まった宿の常連さんに勧められた、東北一と言う図書館へ。
いわき市の中心、JRいわき駅

いわき駅

図書館はその目の前、Latovなる商業施設の中にあります。

Latov

商工会議所なども入っており、公共施設利用者は駐車場は2時間まで無料。

四階、五階が図書館になっています。

四階ロビー

入口を入ると、正面は雑誌コーナー。200誌超はあります。
その手前には、ひっそりと追悼コーナーがありました。
伊集院静篠山紀信山田太一など、最近亡くなった方々の著書が並んでいます。

左手は児童書、右手が一般書になっています。
聞いていたとおり、広大なスペースに膨大な蔵書。
漫画も棚一列分、たっぷり置いていました。

四階からの眺め

五階に上がります。
CD、DVDがありました。
DVDは、特にテレビドラマが充実。
いわき資料もあり、「佐藤孝徳氏収集民俗資料」は実に127巻も。
小林研一郎ディスク・ライブラリー」なるコーナーもありました。
世界的指揮者、小林氏の後援会の寄贈によるものとか。基本は館内視聴のみ。

ITの本も、視聴覚資料と同じ並びにありました。
量、質とも悪くありません。

四倉では寂しかった、旅行ガイドブックも豊富。「地球の歩き方」はほぼ全巻揃っています。
文庫、新書もたっぷり置いています。

国際資料として、膨大な洋書も置かれています。
英語は分野別に分かれており、他にベトナム語、ロシア語などの本も充実。
いわきでは、と言うか、いわきでもと言うか、最近ベトナム人が増えているそうで、ベトナム大使館から寄贈された本も多いようです。

米倉文庫なるコーナーもありました。
法学者米倉明氏の寄贈で、洋書含め法律関係の本が大量にあります。

ビジネス資料コーナーには、ビジネス系雑誌もありました。
他にも地域誌、海外誌、科学、コンピュータ系の雑誌はこのフロアにありました。

フロアの左半分は、広大ないわき資料コーナー。
ここだけで並の図書館一つ分はあります。
いわき市復興ライブラリーには、震災、原発の本が大量にあります。

いわき文化の擁護者、諸橋元三郎の三猿文庫、歌人天田愚庵の愚庵文庫などのコーナーも。
いわき出身者の本も大量にありますが、有名どころは何と言っても詩人、草野心平
正直、他に知っている人はいませんでした。

なぜか、茨城県の筑波書林「ふるさと文庫」も揃っていました。
お隣だからでしょうか。

企画展示コーナーでは、写真展「いわき駅前今昔」 も行われていました。平駅を名乗っていた頃からの写真が多数。

書庫は自動の機械式のようで、わざわざ見学用の窓が用意されていました。

2007年開館のこの図書館、蔵書数は移動図書館含め約61万冊。視聴覚資料は1.4万点。
その数は少なくとも青森市民図書館には劣るようなので、東北一というのは少々眉唾かもしれませんが、東北屈指の存在であることは間違いありません。
人口は仙台市に次いで東北2位という、いわきの市民が誇りに思うのも頷ける、堂々たる図書館でした。

平日と土曜は夜9時まで開館しているようですが、日祝は6時で閉館。
駐車料金発生までまだ時間があったので、駅ビル内の喫茶店で少し寛いでから、一路埼玉の自宅へ。何とか日付の変わらない内に帰れました。

いわき市図書館 いわき総合図書館