図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

東海村立図書館(茨城県)

福島県で「来て。割」なる宿泊割引キャンペーンをやっていると知り、一泊旅行に出かけることにしました。
宿を予約したのは、浜通りのいわき。
三連休初日、ただでさえ混んでいるのに、外環道は事故渋滞。
渋滞嫌さに一般道で行くと、当然の如くこちらも混んでいて、常磐道に乗るまで結局3時間。想定より大幅に遅くなりました。
那珂ICで高速を降り、東海村に寄り道。
どこか沿道で昼食を摂ろうと思っていたのですが、気が付いたら目的地の図書館近くまで来てしまいました。
やむなく、目に入ったイオンへ。
JRの駅前でした。思いの外立派な駅舎。

JR東海

JR東海、と言っても勿論ここはJR東日本ですが。

イオン一階のフードコートに行ってみると、、片隅にamis文庫なるものを発見。

本棚の一升を借りたオーナーが、思い思いの本を陳列しています。
昨年愛知県の刈谷でも見かけたように、最近流行りつつあるようです。
見ると、20人ほどのオーナーがいるようで、名刺が掲げられていますが、役場や原子力関係の会社の人ばかり。

どうやらグランドオープンは4月で、今はまだプレオープン中のよう。
オーナーになるには、グランドオープン後は月2000円とのことで、少々高い気もしましたが。

図書館は、イオンの500mほど南西。なかなか立派です。

入口の脇に、ここを訪れた作家のサインが何枚も飾られていました。
誰なのか分からないものもありましたが、判読できたのは額賀澪、鈴木光司といった面々。

歩を進めて館内に入ったと思ったら、その先にまだ入口があり、ここはまだ広大なロビーでした。
大きな壁画もあります。新聞はこのロビーにありました。
左手には学習室が、と思ったら、一応カフェのよう。

やや気の早い雛人形に迎えられ、館内へ。
入口にあるカウンターは、ロビーにも面していて、返却は中まで入らなくても出来るようになっています。

カウンターの前に伸びる大きな通路の両側に、洋書が置かれています。
特に絵本、児童書が豊富。

更に進んでいくと、、これは広い!
雑誌コーナー、児童書を抜けると、文学のエリア。
文芸書だけで、棚が30mくらいは並んでいます。
文庫本は単行本と一緒に置かれていました。

ウクライナってどんなとこ?なる特集コーナーもありました。

続いて、原子力のコーナーがありました。
原子力関係の施設を多数抱える東海村だけに、当然の存在とは言えますが、軽く千冊はありそうな充実ぶり。
東海村のコーナーは、また別にあります。
「ほしいも文庫」は、「ほしいも百年百話」を執筆した先﨑千尋先生の寄贈とのことで、芋に関する本が多数。
そう言えば、干し芋は茨城の特産でしたが、特に東海村では生産が盛んなよう。

茨城県の資料も、大量にあります。
もはや県立図書館レベルかも。
長谷川文庫は、茨城大教授長谷川伸三氏の寄贈とのこと。

CD、DVDは波型の棚に並んでいます。
CDも、あらゆるジャンルのものが揃っている感じ。
マンガも、棚一面になかなかの量が置かれています。
コンピュータ関係の本も充実しています。やや古い感じもありましたが。

館内は8の字型のようで、ロビーに戻ってきました。
それにしても、広くて充実した図書館でした。
広いだけで閑古鳥が鳴いているわけでは無く、利用者も結構いました。
村の図書館としては、沖縄の恩納村、長野の阿智村辺りも立派でしたが、やはりここが断トツの規模。市立でもそうそう無いレベル。
日本一の村立図書館かもしれません。
しかも村内には他に、コミュニティセンター図書コーナーが6つもある模様。
もっとも、人口3万7千人で、原子力マネーも潤沢と思われる東海村を、村と思ってはいけないのかもしれませんが。
1985年に開館し、2011年に増改築。
蔵書数は約23万冊、視聴覚資料は約9千点。

向かいには、歴史と未来の交流館あるものがあります。

入ってみると、博物館と児童館が混ざったような施設でした。

かつて東海駅から出ていたという、村松軌道の機関車の実物大段ボール模型が。
その向こうには、郷土研究室なる部屋がありました。

郷土関連の本が置かれているようです。
受付での申請が必要とのことで、少々面倒なので入室は遠慮しましたが。
それにしても、なぜ図書館の隣に、明らかに役目の被る施設が?ここにもこの村のリッチぶりが窺えます。
入室の敷居も高いので、使う人はほぼいなさそうでした。

東海村立図書館