図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

北海道立図書館(北海道 江別市)

北海道旅行の最終日に、道立図書館を訪問。
最寄り駅は、札幌駅から20分ほどの大麻駅
ここは道庁所在地の札幌市ではなく、お隣の江別市です。

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大麻駅(図書館とは反対側の出口)

駅からは徒歩数分の距離ですが、
さすが北海道、図書館の前には広大な緑地が広がっています。
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12月には沖縄県立図書館に行ったのですが、その3ヶ月後に対極のこの地に来ることは予想していませんでした。
都会のど真ん中にあった沖縄県立とは、立地も対極。
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アルコール消毒、検温、入館票記入の3点セットを経て、入館。
正面は絵本コーナーでした。

一階からやや下りた所に、図書館学資料室がありました。
これだけで独立した部屋が設けられているのは、見たことがありません。
図書館学に限らず、書誌学、出版図書目録、図書販売などの本が置かれていました。

中二階にはフォトギャラリーがあり、目の前の緑地を舞台にした、
「道立図書館の四季」の写真が飾られていました。

一階を見た時は、意外と規模が小さいのかなと思いましたが、
二階は広々。
個人閲覧室が7つ並んでいます。何とも贅沢。

文庫・新書コーナーは別室。
ラノベ、海外文学、岩波などは多いものの、なぜか日本の一般の小説はほとんどありません。

青森市にもあった、開架書庫の方に行ってみます。
その入口には、社史コーナーが。
全国の名だたる企業の社史が、業界別に並んでいます。千冊くらいはあるかも。
私の勤務先は、、ありませんでした。

その先はスチール棚に、普通の本が並んでいます。
特定のジャンルの本が、大量に行方不明になっているそうで、注意喚起が提げられていました。
具体的には、スピリチュアル、法医学、がん、芸能人、浮世絵、水彩画、鉄道などが標的にされてしまったよう。
入口のコインロッカーに鞄を預けるようになっていたのは、こういう事件が続いたためでしょうか。
しかしこれらのジャンルの棚が空になっているわけではなく、本は潤沢に置かれています。

漫画もそこそこ置いています。
特に「のらくろ」「カラー版鉄人28号」など、古めの作品(本自体は古くありませんが)が多め。
スヌーピーが出てくる「ピーナッツ全集」は、初めて見ました。(最近刊行されたばかりの物と後で知りました)

コンピュータ本も、数はかなり多め。
新しい本だらけの札幌市には見劣りしますが。

一般資料閲覧室に戻ると、こちらは木の棚。
こちらにも一通りの分野の本が置かれています。
こちらは新しい本、開架書庫はやや古い本、という置き分けになっていたようです。
なるほど。。

大河ドラマ放送中の、渋沢栄一の特集コーナーもありました。
埼玉県から来た身としては、ちょっと誇らしい気分。

ソウル市寄贈図書の棚もありました。
数は多くありませんが、ハングルで書かれた本と、韓国について書かれた日本語の本が置かれています。

雑誌の種類はさほど多くありませんが、
道立らしく、業界系、行政系のものが目立ちます。

中は覗けませんが、閉架書庫も別途ありました。
恐らく、開架書庫より更に古い本はここにあるのでしょう。

渡り廊下の先にある、北方資料室、文書館に行ってみます。

「ふるさと動画DVD」がずらり。
1950、60年代の北海道の映像が、市町村ごとの巻に収められてるようです。

新聞コーナーには、道内のローカル紙が多数。
「美幌新聞」「羽幌タイムス」「日刊留萌新聞」など、如何にも発行部数の少なそうなものが揃っています。
裏には「北海道公衆浴場ニュース」「週刊釣り新聞ほっかいどう」「北海道農村新聞」など、
これまたニッチな業界紙が。

道出身作家、道を舞台にした小説文庫本の棚もあり、多数の本が置かれています。
特に佐々木譲桜木紫乃小路幸也などの冊数が目立ちます。

アイヌ文化のコーナーには、
最近話題になっているらしい漫画「ゴールデンカムイ」も置かれています。

しかし郷土資料の量は(少なくとも開架の分は)圧倒されるほどでも無く、
期待値とのキャップという意味では、稚内の図書館の方が上だったかと。

奥の方は文書館になっていますが、ここで開架にされているのは目録だけで、
資料の実体は別置のようです。

蔵書数は、貫禄の110万冊超。
特に古さは感じませんでしたが、当地で開館したのは1967年とのことで、
なかなかの歴史があります。

外に出て、再び図書館前の緑地を散策。
目の前に立っているサイロには、「近代化産業遺産」の表示があるのですが、
解説が全くありません。。
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少し先には、野幌森林公園があるので覗いてみたかったのですが、
空腹が耐え難くなってきたし、
北海道の森林は車窓から散々見てきたのでまあいいか、ということで、スキップ。
いよいよ最後の地、千歳に向かいます。

北海道立図書館